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方向性が定まってきたので、まあ一章くらいは大丈夫かなと思った。
あと題名一応決まりました。









――――――ジリリリリリリ




警報が響く。
同僚に無理矢理呑まされて重くなった頭をなんとか起こした。
外はまだ暗い。時間を見ると、休んでからそう経ってはいなかった。

急いで部屋を飛び出し、不寝番に念話を送り出す。

(こちら、フェイト一尉。どうしたんだ?)

(はい。それが、別の隊の捕虜なんですが、二十数人程逃げ出したという通報がありまして。協力を要求すると)

(そうか…。各隊員に通達。総員で捕虜を捕獲。だが、決して殺すな。丁重に扱え)

(はっ!)

思念通話が切れると同時に部屋を出、バリアジャケットを纏って、森の中に隠されている船から飛び出す。

最近は激しい任務もないから、魔力を使っても大丈夫だろう。

魔力。それすらもこの世界では戦争の道具に過ぎない。
まあ、魔力が使えない人間の方が大多数なので、完全に質量兵器に頼っていると言ってもいい。

空から眺めてみるが、夜の森の中は全く見えず、私は仕方なく地上に下りた。
歩いているうちに、もう何人か捕まったという情報が入ってくる。
私はそれを聞きながら、道無き獣道を進んだ。

すると、



――――――ガサッ



私はその音に身を翻した。
暗闇の中にうごめく影を見つけて、バルディッシュを構える。

「動くな!大人しく捕まれば、悪いようにはしない!」

ゆっくりとその影に近づく。
その人物もこちらに気づいたのか、ゆっくりと後ずさりしていた。

「い、いやぁっ…!」

枯れきった声が必死にそう紡ぎ、こちらに向かって来る。
少女の声に一瞬気が緩んだが、私は得物らしきものをバルディッシュの柄ではたき落とした。

「痛っ…!」

そのまま鳩尾に一つ入れようと思っていたが、子供だということが分かり、私は慎重にその子に近付いた。

「大人しく拘束されなさい。そうすれば待遇も悪くは…「来ないで!」」

その少女は、掠れた声で再び怒鳴る。雲の合間から出た月明りを反射して、彼女の瞳がうっすらと光を持った。

綺麗な、空色の瞳。



私は射抜かれたように、呆然とその美しさに見惚れてしまった。
それをチャンスと見たのか、落とされたガラスのかけらを拾い、もう一度私に向かって来る。
ハッとそれを軽く捻りあげて、そのまま地面に押し倒した。

「いや!いやぁっ!!」

地面に顔を押しつけられて、恐怖に身体を震わしているその少女。
でも、少女と言うには大人びていた。

「離し、てぇ!!お願い!お願い、しますっ!!」

恐怖のあまり、自分で握ったガラスの破片が手に食い込んでいる。

「お、落ち着いて!!」

私は、それを慌てて引きはがす。
それでもなお暴れようとするその少女を抱き上げて、子供にやるようにポンポンと背中を撫でた。

「大丈夫…大丈夫だから…。」

最初は腕の中で懸命に藻掻いていたが、次第に落ち着きを取り戻していった。

「落ち着いた…?」

その少女は私のバリアジャケットを掴んで、一つ頷く。
すると、目の前に通信画面が開いた。

『フェイト隊長!首尾の程は?』

「ああ。大丈夫だ。今から戻る」

画面向こうの下官に向かってそう言い放つ。
彼は一つ敬礼をすると、お待ちしております、という言葉と共に通信は切れた。

「うっ…嫌、だ」

声に導かれて目を移すと、腕の中の少女が肩を震わせていた。
私はゆっくりと身体を離すと、その少女の目を見て話しかける。

「何が、嫌なの?」

「怖、い…痛い…。苦、しい、の……」

ボロボロと涙を流す少女を見て、私は考えあぐねた。
他の隊の捕虜ならば、然るべきところに戻さなければいけない。それが基本的なルールだ。
ふと、その少女の腕に視線を移す。
涙を拭うその手には、複数の水ぶくれがあった。



――――――まさか



「手、見せてもらえる?」

その子は一度躊躇うように私を見たが、おずおずと手を伸ばしてくる。
その手を取ってよく見ると、切り傷の上から焼かれたようで、酷く爛れている部分もあった。
質の悪い隊では、捕虜を奴隷として扱うことが少なくない。無論、虐待や性的処理をさせられることも。

「名前…」

彼女は私の呟きに、顔を上げた。

「私の名前は、フェイト。フェイト・T・ハラオウン。君の名前は?」

「高町…なのは……」

私は彼女が安心できるように、出来るだけ優しい笑顔を見せた。
長らくしていない表情だが、上手く出来ただろうか?

「なのはか…良い名前だね」

彼女は表情を固くしたままだったが、纏う雰囲気はほんの少し柔らかくなった。

どうしよう…?

いや、すでに結論は出ていた。

私はこちらから通信画面を開き、部下に命令する。

「捕まえた捕虜は、私の隊で預かる」

『え!?あ、ですが…』

「向こうから何か言われたら、私が対応する。とにかく丁重に扱え!」

『はっ!分かりました!』

通信を切る。はっきり言ってまだ何も考えていないが、とりあえず、こんな子をまた元の隊に戻すわけにはいかない、そう思った。

私は指でそっと彼女の涙を拭った。

「もう大丈夫だよ。さあ、私の隊に行こう?」

「や、ぃやぁ」

怯えきってしまっている彼女は、隊という言葉を聞くだけで拒否を示した。

「大丈夫。絶対に嫌なことはしないから。そうだ、後で一緒にご飯食べよう?ね?約束するよ」

彼女は言葉の真意を確かめるように私の顔を盗み見て、 

「………はい」
 
間を取った後に、頷いてくれた。
私は彼女の理性のある対応に、少し安堵する。
少しは落ち着いてれたようだ。

「それじゃあ、行こうか?」

私は彼女を抱きかかえたまま立ち上がり、戦艦―ふね―を目指して真っ直ぐに飛んだ。

「わっ!?」

急な事に驚いたのか、彼女が腕の中で暴れ出す。

「大丈夫だから、動かないで?落っこちちゃうよ」

それを聞いて、すぐに彼女は大人しく私の首に手を回す。

その仕草に可愛さを感じながら、私は星も見えない空を飛び続けた。




続く


なのはがちょっと痛々しかったかもしれない

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