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なつ静時代劇風パラレル


************



最終章 ウシトミシヨゾ


花が咲いている。

 

綺麗な花が。

 

薄紅色の小さな花。

 

大きな桜の木。

 

いつの間にか、春はやってきていた。

 

静留はのんびりと桜を見ていた。暖かい日差し。まさに春爛漫である。

鶯が何処かで鳴いている。綺麗な声に静留は一つため息をついてお茶を飲む。

 

「静留」

 

後ろから、大好きな声に呼ばれる。

 

静留は頭だけ振り向いて、小首を傾げるような仕草をした。
なつきは微笑むと、静留の隣に腰を下ろした。

「何してるんだ?」

「んーとなぁ、なつきと会った時んこと思い出しとるんよ」

「そういえば静留、あの時追いかけられてたんだな?何でだ?」

「考え事して歩いとったら、お侍さんに礼すんの忘れてもうて」

「ははっ!お忍びだと大変なんだな」

なつきは笑った。

「でも、そうやなかったら出逢へんかったんやない?」

「それもそうだ」

「あの日、丁度奈緒が来てへんかったら行かんかったし」

「出逢えへんかったら、うちはあのまま嫁ぐところやったし」

なつきはそれを黙ったまま聞いていた。

「あの頃のなつきは事あるごとに反発して、手負いの狼みたいやったなぁ」

「なっ…!?」

今まで、静かに春の風を感じていたなつきが、静留の方へ思い切り振り向く。

「でも今は可愛いわんちゃんみたいやな」

「お前!!何を言って…!?」

「だってほんまのことやも~ん」

静留はなつきの顔を見ずに言う。

「あ~あ、まさかなつきもお姫さんやなんてなぁ…」

「て、敵を欺くにはまず見方からって言うだろ!?」

拗ねた様子になつきは少し慌てて言い訳を口から出す。

「うち、そんなに信用ないやろか…」

勝手にどんどん落ち込んでいく静留を、なつきは溜息を一つ。

「…静留」

後ろから抱きしめて、耳に直接言葉を入れる。

「な、なつき?」

「下手なことを言って傷つけたくなかったんだ…」

「……怒ってるのか?」

振り返ると、しょんぼりとしているなつきがいる。静留には垂れている耳が見えているのは言うまでもない。

「怒ってへんよ。ちょっとからかっただけやさかい」

「私だって驚いたんだぞ。お前があんなに薙刀上手かったなんて…」

「小さい頃から習っててなぁ」

今度はなつきが拗ねた表情をして、静留は笑った。ふと、小さな足音が近づいてくる。

「なつき様~!!」

その声になつきは怯えるように、肩を揺らした。

「げ!」

「げ、とはなんですか!?」

ひょいと、顔を出してきたのは橙色の髪を持った女性だった。

「あら、舞衣さん」

「やっぱり静留様のところで遊んでらしたのですね!!一応この国を治める人なんですからしっかりしてください!!」

「分かってる!!というか敬語使うのやめてくれないか?調子狂う」

なつきは頭を抱えた。

「…分かったわ。早くしなさい、なつき!そんなんじゃ民に馬鹿にされるわよ!!」

「分かった分かった。すぐに行くから先に用意しておいてくれ」

どっちにしろ五月蝿い側近に頭を抱えて呟く。

「早く来なさいよ!!」

そう言って舞衣は嵐のように去っていった。

「大変やなぁ、なつきも」

「大変なのはお前もだろうが」

「うちはちゃんと逃げへんで終わらしてから遊んでますさかい」

「…お前の国のことでもあるんだから手伝ってくれよ」

はぁ、と嘆息。

「なつき、そんなに溜息ついてはったら幸せが逃げますえ」

静留はころころと笑った。なつきはそんな静留を見て、目を細める。

「………幸せが逃げたら、また静留が幸せを分けてくれるんだろう?」

「…ふふっ、でも毎日はちょおきついんやけど」

艶かしい視線を投げ返す。

「それじゃ、今夜にでもお願いするか」

そう言って立ち上がる。

「あんじょう気張りよし。うちも少ししたら手伝いにいきますさかい」

「ああ」

その答えを聞くと、静留は再びお茶を飲み、庭を眺めた。

「あ、静留」

呼ばれてそちらを見ると、目の前になつきの顔があり、顔を赤らめる。驚いて目を見開いたままでいると、なつきが軽く口づけをしてきた。

「…お礼だ」

なつきはそう言って穏やかな笑みを見せた。静留も頬を少し染めたまま笑う。

 


空はどこまでも澄んでいて、心地の良い風が二人を包んでいた。

 

Fin.


推敲するだけで死ぬほど時間掛かったorz

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