************
「ねぇ?フェイトちゃん」
「ん?」
二人で並んでソファに座っている状態で、私は隣にいるフェイトちゃんに声をかけた。
「…ふぇ、フェイトちゃんは、私の事…どのくらい好き?」
言った後になって、自分が言ったことの意味に気づいた。
部屋の暖かさと、さっき飲んだワインと…隣の温もりで頭が麻痺していたのかも知れない。
「ん~と…」
横目でフェイトちゃんを見ると、顎に手を添えて、テレビに出てくる探偵のような格好で考え込んでいた。そんな姿も格好いい。そのまま見とれてしまっていると、フェイトちゃんは何かを思いついたように目を輝かせると、こちらに振り向いた。
「はやて…ちょっといい?」
「え?なんや…!?」
フェイトちゃんは急に私の膝と肩に腕を回すと、ひょいと持ち上げて私を自分の膝の上に乗せた。そしてそのまま抱きしめられる。
「いつもこうしていたいくらい…かな?」
何でこの人は…。
はやてはフェイトの腕の中で笑みをこぼした。
「フェイトちゃん…」
見上げると、いつものように慈しむような微笑みを湛えて、私を見つめていた。
「フェイトちゃんは…ほんま、私を喜ばすのが上手いなぁ」
「そうかな…?」
そう言いながら頬、瞼、額や唇に戯れるようなキスをくれた。
「フェイトちゃん~聞いとる~?」
「聞いてるよ~」
「ちょっ…やめてぇな。くすぐったい~」
コロコロと笑いながら言う。そうすると、フェイトちゃんは不意に顔を上げた。
「はやては…?」
「へ…?」
「はやては私のこと…どれくらい好き?」
満面の笑顔で聞いてくる。何でこの人は、こういうことを照れずに言えるのだろう?
「えと…」
答えはすぐに出た。でも…
「?」
そう興味津々に見られると凄い言いづらい。
…たまには一泡吹かしてやろうか?
私の中で、そんな悪戯心が出てきた。
そう思うと、行動は早い。私は自分から腕をフェイトちゃんの首に回して、グイッと引っ張る。近づいてきた唇に軽くキス。私はそのまま彼女の肩に顎を乗せて、耳元で囁いた。
「ずっとこうしていて欲しいくらい…やよ」
ああ、顔から火が出そうだ。でも、赤くなってる耳を横目で見て、私はクスリと笑った。
Fin.
一つお題を考えると色んなカップリングで妄想が出てくる。