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「分かってますよ…でもですね…」
「分かってないでしょ!!」
「はい、そうですすみません」
私はフェイト・T・ハラオウン(そのうち高町フェイトになるかもしれない)
そして目の前で仁王立ちしている彼女は、高町なのは(そのうちなのは・T・ハラオウンになるかもしれない)
そして今私が何をしているかというと……上の通り怒られてます。
「大体フェイトちゃんは甘すぎるよ!!いつもいつも結局買っちゃって!我が侭な子になっちゃたりしたらどうするの!!」
「…そんな事ないと思うけd「フェイトちゃん!!」はいすみません、とってもすみませんごめんなさい」
仕事でもそんなに使い慣れない敬語を使って頭を下げる。
正座してるんでそろそろ足が痺れてきました。
「ヴィヴィオがとっても可愛くてなんでも言うこと聞いてあげたくなっちゃうのは分かるよ?
でもね!それじゃあヴィヴィオの将来のためにならないの!!我慢することも教えなくちゃ!!」
「はい、重々承知しております」
「フェイトちゃんあんまり帰って来れなくて、会えるときだけでもって張り切っちゃうのも分かるけど、
そのたびに甘やかしてたら、フェイトちゃんがいるときは何しても良いんだって思っちゃうかもよ!?」
「それは困りますね本当にごめんなさい」
再び頭を下げる。
ここは謝って謝って謝って謝り倒すしかない。
「…本当に分かったの?」
「はい、ものすご~く分かりました」
「…じゃあ、許してあげる」
頬を膨らましたなのはも可愛いなぁ…ってそうじゃなかった。
「ありがとうございます!!」
今回は二時間二十二分か…、最高記録かも。あ、ぞろ目だ。
私は足をようやっとくずした。やばい、もうビリビリするどころか感覚がありませんorz
「あ、もう夕食の準備しなくちゃ。後で出張してたときのこと色々聞かせてね」
なのははパタパタと足音を立ててキッチンへ向かった。
何か最近冷たいな…。これが倦怠期というやつか?いやいや、私達に倦怠期などあり得ない。いつでも新婚ラブラブですよ?
でもそろそろ別の刺激が必要かな…なんか違うプレイを考えなきゃ…。
「フェイトママ~!」
おお!!我が愛しの娘、ヴィヴィオ!!こんな不純なこと考えている場合ではないな!
私は満面の笑顔で飛びついてくるヴィヴィオを抱きとめた。
「ヴィヴィオ~!!」
久しぶりのヴィヴィオだ~♪
私は思わず強く抱きしめてスリスリする。ヴィヴィオが擽ったそうに笑った。
もうどうしようもなく可愛い。自分が世界一の親バカだと自負している、うん。
「ママ、明日はお休みなの?」
「うん、そうだよ。四日間お休み」
遠くの海に行っていて一ヶ月程帰って来られなかったのだ。そのくらいの休みは欲しい。
「じゃあ明日は一緒にいられる~♪」
「どっか一緒に遊びに行こうか?」
「…いいの?」
心配そうに伺ってくる。きっと疲れてるだろからって遠慮しているのだろう。
そんなに必要ないのにっていうか可愛いなぁもうどうしよう。
私はなのはとヴィヴィオの笑顔を見られるだけで元気∞倍○ン○ンマンなんだよ?
「大丈夫だよ。どこ行きたい?」
「う~んとね、動物園~!!」
「よ~し、そうしよう!」
「二人とも、ご飯だよ~」
そんなこんなを話しているうちに、なのはが私達を呼んだ。
「「は~い」」
なのはの手料理久しぶりだな。楽しみだ。
私はヴィヴィオと手をつないでリビングに向かった。
一ヶ月も家にいないとそれはそれは話はエベレストのように積もる訳で。
色々話ながらゆっくり時間をかけて食事をした。
風呂も三人で入った。久しぶりに洗いっこなんかしてみる。
やばい、今すぐ食べたくなってきた。でも我慢だ…我慢。ヴィヴィオもいるんだ。
その後は三人でまったりとテレビを見る。
今日は金曜だから映画をやっていた。ファミリー向けの話だった。やっぱり一家団欒は良いなぁ。
見終わると、ヴィヴィオが私の膝の上でウトウトしていた。そろそろおねむかな?
なのはと顔を見合わせて笑うと、私はベッドにヴィヴィオを運んだ。
布団をかけてあげて頭を撫でていると、なのはが腰に腕を回してきた。
…そういえば、今日の夕食はニンニクたっぷりのレバニラでおやつがうな○パイだったな…。
勿論私達はこの後それはもうめくるめくイチャイチャをしました。
可愛かったなぁ、なのは。なのは可愛いよなのは。
でもそんな可愛いなのはは私だけのものなので、君たちには教えてあげませんよ?
次の日、なのはは休日出勤とかで出勤。三人で行きたかったなぁ…orz
っていうか一緒に住んでるの分かってるんだから何とかして欲しいよ。上に掛け合おうかな、肉体言語で。
そんなこんなで出発!!
はやく行こ~、とか言ってるヴィヴィオ可愛いよヴィヴィオ。
カメラのフィルム10本で足りるかな…。
私はそんなことを思いながら、ヴィヴィオのあとを追いかけた。
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「……フェイトちゃん」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
え?私が何をしているかって?
「……昨日私なんて言った?」
「……むやみにものをかってあげてはいけません」
どげざしてます。
あたまなんかもうゆかにあながあくくらいこすりつけてます。
きょうふでぜんぶひらがなになっちゃったよ。
「で、これは何?」
「ぞ、ぞうさんのおにんぎょうです。で、でもヴィヴィオは悪くないんだ。
ちょっと見てただけでおねだりとかもしてきてないし、わたしが買っちゃっただけで…」
「…私の言ったこと、間違ってる?」
「いいえ、ぜんぜんまちがってませんごめんなさいすみませんごめんなさい」
もちろん今のなのはだって可愛いって私は断言できる。
でも何故か身体はいうことを聞かない。心と体って、別なんだね。
「少し…頭冷やそうか?」
昨日の今日にして、説教の記録更新しそうです。っていうか私明日生きているだろうか?
Fin.
尻に敷かれている夫なフェイトが大好きです、と言ってみる。
13話のアイキャッチのは、フェイトが九割方買ったんだと信じて疑わない。